爪白癬(爪水虫)カビの一種である白癬菌の感染により爪甲が肥厚、白濁、剥離等する難治症の疾患である。
通常は薬剤が浸透しにくい部位であるため、外用では治療困難であり、今までは唯一有効な治療法は抗真菌薬の
内服療法のみである。しかしながら、内服薬での有効率は平均75%程度といわれており、治療にも一年程度
必要であることも稀ではない。抗真菌薬の内服薬は肝臓機能障害、血液疾患などの副作用が起こることもあり、
定期的な血液検査を行う必要がある。また、他の内服薬剤との相互作用、併用禁忌等の問題もあり、投薬中止や
投薬不可となる症例も数多く経験される。
当院で行っている長波長Nd:YAGレーザーの治療はレーザー光線照射によるその温熱効果により爪白癬
(爪水虫)を蒸散させたり、殺菌させたりする事によって治療するものです。
レーザー光線照射の単独治療でも非常に高い有効率が確認されている治療方法です。
日本では厚生労働省の認可はされておりませんが、米国ではFDAが認可している治療法です。
従って、自費での治療となります。
レーザー治療による副作用はほとんど報告されてはいません。
照射中に多少の熱感を感じても、疼痛や熱傷が生じた例はありません。又、
照射後の炎症性色素沈着等の副作用も見られませんでした。
パレスクリニックの爪白癬(爪水虫)の治療指針
難治性の爪白癬(爪水虫)の治療については、最大限の効果が出るように各患者さん自身の爪の重症度
(軽度〜中等症〜重症)や患者さん自身の既往歴や現症や現在使用している薬剤等を考慮して総合的な治療を
行っていきます。
爪白癬を長期間患っている場合は、爪自身が変形する事も多くそれらを矯正していく治療(巻き爪、変形爪治療)
も行っています。
@レーザー治療:ほとんど副作用がなく、安全に行える治療です。
レーザー照射する事によって、真菌(白癬等)のメラニンや色素への反応によって発生する
熱によって白癬菌を蒸散させ殺菌します。
又、レーザー照射する事によって、血流改善による爪上皮の伸長促進も行います。
A外用薬:ⓐ爪白癬専用の外用薬
ⓑ爪白癬の方は多くの人が爪周囲の皮膚にも白癬菌(水虫)による感染を有している事が多い為、
通常の外用薬も、併用する事が多い。
B内服薬:2018年10月現在、3種類の内服薬があります。
自身の現在かかっている疾患や現在服用している薬剤等を考慮して、
(内服薬との相互作用や併用禁忌等を考慮して)使用します。
A:@のみで行う。
B:@の治療と共に、Aのⓐかⓑの併用又は、Aのⓐとⓑの併用で総合的な効果を目指して行う。
C:@の治療と共に、Bの併用を行い、最良の効果が得られるよう治療します。
D:@の治療と共に、AとBを併用する。
レーザー治療の時間は10〜20分と短く、治療時は麻酔なども必要ないため、安全性の高い治療となります。
副作用がほとんどなく高い治療効果が得られる。
2〜4週毎のペースで照射
YAGレーザーによる爪白癬の治療はアメリカFDA認可の治療で治療は麻酔も不要で安全性の高い治療とされています。
手の爪は1か月で約3mm成長し、足の爪は1か月で1〜1.5mm程成長します。
治療器は、2種類あります。
1.Vantage YAGレーザー (キュテラ社)
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2.スペクトラ レーザー (ルートロニック社)
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