足の血管が浮き出ている? 静脈瘤予防に効果的な足のふくらはぎ(腓腹部)マッサージのやり方

概要

この記事では、足のふくらはぎ(腓腹部)の疲労に悩む方に向けた効果的な足の血流を良くするふくらはぎマッサージの方法を紹介します。症状の緩和と血液循環の改善に役立つマッサージ方法を紹介します。

下肢静脈瘤とは

下肢静脈瘤は、血液が逆流して静脈が拡張する状態です。この結果、ふくらはぎや足、足首に痛み、重さ、腫れ、むくみなどの症状が現れます。一度発症した下肢静脈瘤は治療をしなければ治りませんが、予防としてはマッサージが有効と考えられます。かくゆう私もマッサージは大好きでほとんど毎日行っています。

ふくらはぎ(腓腹部)とは

多くの方が「足は第二の心臓」という言葉を聞いたことがあるかと思いますが、足のどこが第二の心臓に該当するかというと、基本的にふくらはぎをさします。ふくらはぎは医学的には「腓腹部」(ひふくぶ)と呼ばれ、下腿の後部に位置します。主に腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋(ひらめきん)から構成され、血液の循環において重要な役割を果たしています。

ふくらはぎマッサージの効果

ふくらはぎのマッサージには以下の効果があります:

  • 血液循環の改善: 血流を促進し、血液の滞りを防ぎます。
  • 筋肉の緊張緩和: 筋肉のこりや緊張を和らげ、リラックス効果をもたらします。
  • 痛みの軽減: マッサージにより、痛みや不快感を軽減します。
  • 足首を回す効果: 足首を回すことで、足全体の血流がさらに良くなり、疲労回復に役立ちます。

準備と注意点

マッサージを始める前に、以下の準備と注意点を確認しましょう:

  • 快適な環境を整える: 静かな場所で行い、リラックスできる環境を作ります。
  • 清潔な手を使用する: 手を清潔に保ち、可能であればマッサージオイルを使用します。
  • 下肢の痛みがないか確認する: ふくらはぎ上に痛みやしこり、あるいはへこみなどの異常を感じる場合は既に血栓などの合併症が生じている可能性がありますので、マッサージは中止します。

ふくらはぎマッサージの手順

  1. 準備:
    • 足を伸ばし、リラックスした状態にします。
    • マッサージオイルを手に取り、温めます。
  2. マッサージの開始:
    • 足首から膝まで: 軽く押しながら足首から膝に向かって撫でるようにマッサージします。これを数回繰り返します。
    • ふくらはぎの揉みほぐし: 両手でふくらはぎを包み込むように持ち、親指を使って筋肉を優しく押しながら揉みほぐします。内側から外側へ、そして下から上へと移動させます。
  3. ポイントを押す:
    • ツボ押し: ふくらはぎの中央にあるツボを指圧します。軽く押しながら、数秒間圧力をかけます。これを数回繰り返します。
  4. 足首を回す:
    • 最後に足首を回す動作を追加し、ふくらはぎと足首の筋肉をリラックスさせ、血流をさらに促進します。
  5. 仕上げ:
    • 最後に、再度足首から膝に向かって撫でるようにマッサージを行い、リラックスさせます。

マッサージ器について

通常のマッサージに興味はあるが、どうしても時間がない方や、疲れていてやる気が起こらない方、マッサージをしているが他にもオプションがほしい方はマッサージ器もおすすめです。私も大好きでオムロンのエアフットマッサージ器やPanasonicのレッグリフレなど色々試しています。これらのマッサージ器は、圧力をかけて足全体の血流を改善し、むくみの軽減に寄与すると思います。手動の場合と同様に血栓の可能性を示唆するような痛みがないことを確認の上、使ってみるのがよいでしょう。効果的な補助ツールとなります。

定期的なマッサージの重要性

マッサージを定期的に行うことで、足の血管が浮き出る下肢静脈瘤の予防に寄与し血液循環も促進します。特に、長時間立ちっぱなしの仕事で足のむくみ(浮腫)がある方や立っているのが辛い方、運動不足の方には効果的です。

結論

脚のふくらはぎのマッサージは、下肢静脈瘤の予防に寄与し、血液循環を改善するための効果的な方法と考えられます。正しい手順で定期的にマッサージを行い、健康な足を保ちましょう。

症状が改善しない方や次第に悪化してくる方の場合は既に下肢静脈瘤を発症している可能性がありますので、専門医にみてもらうようにしましょう。

本記事を最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
私自身がマッサージを定期的に行うようになってから症状がとても緩和したことから、少しでも役に立てれば、と思い本記事を書かせていただきました。困っておられる御本人様はもちろん、周りの方にもし思い当たる症状の方がいらっしゃるようであれば記事をシェアしていただけますと幸いです。


健康の土台は足にありますもし当院への受診や御相談の御希望がございましたら、お気軽にお問合せください
患者様一人ひとりの状態に合わせて、検査から治療まで誠実に対応させていただきます。

この記事を書いた人
春山興右

​静脈瘤専門の医師 

日本脈管学会認定 脈管専門医・指導医
下肢静脈瘤血管内焼灼術 実施医・指導医
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター

春山興右をフォローする
静脈瘤の予防
春山興右をフォローする
タイトルとURLをコピーしました