静脈瘤の皮膚症状 うっ滞性皮膚炎とは かゆみ 黒ずみ 赤み 潰瘍 出血まで医師がまるごと解説!

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「足がかゆい、黒ずむ

「 赤く腫れる、じゅくじゅくする…」

「傷が治らない、(あるいは)突然の出血…!」

こうした皮膚の変化は「皮膚の病気」だけでなく静脈の流れの問題が背景にあることがあります。

この記事では 静脈瘤に関連する皮膚症状とうっ滞性皮膚炎を中心に状態の解説および、どの程度の症状で医療機関に相談するのがよいのか等できるだけわかりやすく解説します。

静脈瘤の皮膚症状 うっ滞性皮膚炎とは何か

うっ滞性皮膚炎は足の静脈のうっ血が続くことで起きてくる赤み、かゆみ、乾燥、色素沈着、皮膚硬化そして潰瘍などを含む変化をさすことが一般的です。

発生のメカニズムは静脈の流れが滞り、うっ滞した血液が溜まり続け、最終的には血管が耐えられなくなり、次第に血管から皮下に血液成分が漏れ、その結果としてヘモジデリンが沈着したり、これが皮膚に沈着することで炎症が起きたり、黒ずみが目立ってきたりします 。

見た目が湿疹や感染症に似ているため、塗り薬や抗生剤で治る、と考えられやすいのですがうっ滞性皮膚炎の土台には静脈うっ血という血管の問題があるため、外用薬や抗生剤では根治が難しいという特徴があります。

このような場合は静脈の評価も含めて全体像を見直すことが大切になってきます。

足が赤く腫れて痛い! まず考えること

一口に赤い、といってもいくつかの状態が考えられます。大きく分けて細菌感染などで腫れている場合と、脈管の問題で腫れている場合があります。

感染症の場合は、比較的経過が短く急性であり、赤みが目立つだけでなく、発熱や悪寒、痛みなどを伴っていることが一般的です。

脈管の場合は、一般に慢性の経過をたどることが多く、赤みの他に色素沈着や局所の熱感(全身性の発熱ではない)を伴っていることが多いです。

判断が難しい場合は超音波検査で状態を確認することが肝要です。

足が赤く腫れている症状が気になる方はぜひ、こちらの記事を参考にしてみてください。

下肢静脈瘤の破裂・出血はどう対処する

静脈瘤がある日、ふとした拍子に出血してしまうことがあります。多くは足首や太ももに小さな静脈瘤が房状に出てきており、これが出血してしまう、というケースです。

勢いよく出血することが多いため、実際に出血が起こると、本人やご家族は非常に驚かれ、救急車を呼ぶようなことも多々あります。

対応としてまず大切なのは止血になります。静脈からの出血の場合は、通常は足を高く上げて圧迫することで止まることが多いです。

ただし、抗凝固薬(血液サラサラの薬)を内服している場合は時間がかかることがあります。

そして最も大切なことが再発の防ぐための根治治療になります。出血したところだけを処置しても奥の静脈の逆流が原因がある場合は根治治療とはならず、再発してしまうことが多いため、なるべく早めに医療機関を受診し、治療計画を立てることが肝要になってきます。

静脈瘤から出血しないよう未然に防ぐ方法等が知りたい方はぜひ、こちらの記事を参考にしてみてください。

皮膚潰瘍はどんな経過で治るのか 治療後の見通し

うっ滞が長く続くと傷が治りにくくなり皮膚潰瘍につながってしまうことがあります。

潰瘍がある方から多く受ける質問の一つに「どのような経過で治っていくのか」というものがあります。

あくまで静脈の治療を適切に行ったことが前提ですが、循環不全が改善すると、次第に炎症収まり、潰瘍に肉芽という健康な組織が育ち始め、その後、その上に皮膚が伸びて閉じていきます。

閉じた後は瘢痕といって傷跡のような状態になります。

ただし、しばらくは皮膚はまだ薄くて弱い状態が続くため、注意が必要です。

このため、再発の予防が肝要になってきます。

一度潰瘍ができた場所は どうしても再発しやすい土台が残るため、圧迫や日常生活の調整も含めて その後の管理まで考えておくことで 再発への不安はかなり減らせます。

静脈瘤の治療にはどの程度かかるのか、治療の過程を知りたい方はぜひ、こちらの記事を参考にしてみてください。

糸ミミズ血管 網目状、クモの巣状静脈瘤は放置してよいのか

ふくらはぎや太ももに赤や青、紫の細い血管が網目状・クモの巣状にまるで糸ミミズのように見えてくることがあります。

見た目が気になり、いずれボコボコの静脈瘤に進むのでは と心配される方も少なくありません。

多くの場合は、過度に心配する必要はなく、これらの細い血管が必ずしも大きな静脈瘤に進行するわけではありません。

ただし、まれに伏在静脈瘤など、奥の太い静脈に逆流があり、そのサインとして細い血管が目立っていることもあります。

このため、症状がある場合は特に一度、超音波検査で静脈の流れを確認しておくことが肝要になってきます。

治療を考える場合には 硬化療法やYAGレーザー療法といった選択肢があります。

糸ミミズ状の血管が浮き出ていて気になる方はぜひ、こちらの記事を参考にしてみてください。

どのような場合に医療機関の受診を考えるべきか

以下のような症状があれば医療機関の受診を検討してよいかもしれません。

  • 片足が急に腫れた 赤み 熱感 痛みが強い
  • 発熱 悪寒がある 皮膚の赤みが急速に広がる 痛みが不釣り合いに強い 水疱や黒ずみが出てきた
  • 息切れ 胸の痛みなどがある
  • 静脈瘤が出血してしまった
  • くるぶし周りの湿疹や黒ずみが続く 皮膚が硬くなってきた 傷が治りにくい
  • 潰瘍がある あるいは潰瘍が閉じた後もぶり返す

まとめ

静脈瘤に関連する皮膚症状やうっ滞性皮膚炎は足の静脈のうっ血という背景から、かゆみ 、黒ずみ、赤み、皮膚の硬さ、潰瘍、出血など様々な形態をとります。

どうしても皮膚の症状に目が向きがちですが、血流の問題など背景にある病態がないか、一度整理してみることが、結果的に解決につながることがあります。

もしご自身の症状がこのページのどこかに当てはまるなどあれば、自分で無理に抱え込まず、医療機関の受診も検討してもいいかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

ご自身の症状だけでなく、身近な方で気になる点が思い当たる場合にも、この記事がお役に立てば幸いです。

なお、受診やご相談をご希望の際は、どうぞ遠慮なくお問い合わせください。

お一人おひとりの状況を踏まえ、対応いたします。

この記事を書いた人
春山興右

このブログでは、日々の診療の中で感じたことや、患者さんから実際によくいただく質問などをもとに書き始めました。
教科書的な内容はもちろんですが、本には書かれていない、現場で診療を続けていて初めてわかる知恵や皆さんが知りたいと感じることを、素朴に、わかりやすくお伝えしていけたらと思っています。

静脈瘤の診療は、国内外で取り組んできた医療ボランティア活動と並んで、私にとっては大切なライフワークであり、生きがいのような存在です。
ところどころ熱が入りすぎてしまったり、至らない点も多いかと思いますが、どうか温かい目でご覧いただけたら嬉しいです。

資格は、脈管専門医・指導医、下肢静脈瘤血管内焼灼術 実施医・指導医、皮膚科専門医、男性ストッキング・圧迫療法コンダクターなどです(治療者兼当事者であり、毎日弾性ストッキングを履いています)。
よろしくお願いしますm(_ _)m

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