「下肢静脈瘤って自分で治せるの?」
「できれば治療せずに下肢静脈瘤を治したい/予防したい!」
など、下肢静脈瘤を受診せず自分で治したいと考えている方も多いでしょう。
この記事では、下肢静脈瘤を自分で治療することが可能かどうかについて解説します。
また、「自分で治せる」というようなタイトルの書籍や記事が氾濫していることについても併せて説明していきますのでぜひ、参考にしてみてください。
結論:下肢静脈瘤は自分で治せるものではない!
「下肢静脈瘤は自分で治せる」といったタイトルの本や記事を見かけることがありますが、このようなタイトルは誤解を招くものです。中には医者が書いているようなケースまであります。
そもそも下肢静脈瘤は静脈弁が故障する(弁の故障)という物理的なものであるため、自然に治ることはなく、有効な飲み薬もありません。つまり、残念ながら自分で治すことはできません。
次に下肢静脈瘤という症状について詳しく解説していきましょう。
下肢静脈瘤について
下肢静脈瘤とは、「かしじょうみゃくりゅう」と読み、静脈の瘤(コブ)と書くように足の太ももやすね、ふくらはぎ上の静脈が浮き出てボコボコとしたコブ状(ボコボコ血管)となり、曲がりくねる状態を指します。
進行した方ではふくらはぎの一部にへこみがあるように見えることもあります。
これは、足の静脈の中にある逆流防止弁が壊れることで、本来であれば血液を足から心臓に運べていたものができなくなってしまい、血液が逆流している状態になっていることが原因で起こっています。
足がすぐに疲れやすい方の原因となる病気として最も代表的な疾患の1つです。
下肢静脈瘤を予防のためのストレッチとマッサージ
「下肢静脈瘤にはマッサージは意味がない」とか「マッサージは禁忌」など言う方もおられますが、まだ下肢静脈瘤になっていない方の場合は予防としてストレッチやマッサージ或いは体操(ゴキブリ体操など)を行うことは血液が足から心臓へ戻るのをサポートし効果的だと思います。
特に長時間立ち仕事や座り仕事をしている方は、ふくらはぎが疲れやすい人であることが多く、ふくらはぎの筋肉を動かすエクササイズやマッサージ、体操、弾性ストッキングの着用が役立つと言えます。
↓予防方法についてはこちら
このような保存的治療は基本的に副作用の危険性もなく安全なものです。
ただし、あくまで予防策であり、すでに逆流防止弁が故障してしまった発症している静脈瘤を治すものではありません。
下肢静脈瘤は自分で治せない!専門医に相談しよう!
下肢静脈瘤は自分で治せるものではなく、専門医による適切な診断と治療が必要です。
予防のためにストレッチやマッサージ、弾性ストッキングを着用することは推奨できますが、既に逆流防止弁が故障してしまった発症している静脈瘤については専門医の診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。
誤解を招くような情報には惑わされずに正しい情報を理解し、適切な対策を講じることが大切です。
本記事を最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
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