「なんだか最近、足がむくんでいる?ボコボコしているところもある…」
「男性で足がむくむことなんてあるの?」
と、男性であっても足がむくんだり、下肢静脈瘤のような症状に悩んでいる方も多いのではないかと思います。
下肢静脈瘤は「男性であっても」発症する傾向があるため、足のむくみに悩んでいる方は注意が必要です。
この記事では、男性の下肢静脈瘤の原因や症状、男女性差で起こる特徴などについて解説します。
男性でも足のむくみがある?下肢静脈瘤の性差
下肢静脈瘤の患者さんは女性に多く、女性の方が3倍ほどなりやすいという傾向があります。
実際に男性の患者さんに「静脈瘤は女性がなる病気でしょ」とか「男性でなることなんてあるんですか」と聞かれることもよくあります。
下肢静脈瘤とは静脈の瘤(コブ)と書くように太ももやふくらはぎ、むこうずね等の足の静脈が浮き出てボコボコとしたコブ状(ボコボコ血管)となり、曲がりくねる状態を指します。
これは、足の静脈の中にある逆流防止弁が壊れることで血液が逆流し、静脈瘤が発症します。
静脈内の弁に負担がかかる長時間の立ち仕事や座り仕事、遺伝、肥満、妊娠が原因として知られています。
男性は妊娠をすることがないことや足の筋肉量が女性と比較すると多いため、女性よりもなりにくい傾向にあります。
男性の足のむくみ(浮腫)と下肢静脈瘤の原因とは
足のむくみ(浮腫)は下肢静脈瘤の典型的な症状の一つです。
特に長時間立っていると血液が足に溜まりやすくなり、足のむくみ(浮腫)が生じます。
このむくみは、血液が静脈に滞留しているサインであり、静脈瘤が進行している可能性を示しています。
立ち仕事や静脈瘤の家族歴のある方で下記のような
- 最近片足だけむくむようになった方
- 足の疲れが強く、寝る時まで改善しない方
- たくさん歩いた日に足のむくみが出るようになった方
男女関係なくこうした症状に悩んでいる方は要注意です。
男性の足のむくみは知らないうちに重症化することも
男性の静脈瘤の患者さんは女性の患者さんと比較するとやや重症化していることが多い印象があります。
女性の場合はスカートを履く機会も多く、比較的、足の血管のふくらみや見た目を気にされている方が多いのに対して、男性は見た目を気にしていなかったり、仕事を優先して受診をしない方や市販のサポーターなどでしのいでいる方がよくおられ、ある程度静脈瘤が進行している方が多い傾向があります。
具体的には血栓が発生していたり、皮膚に潰瘍(かいよう:穴があくこと)ができているケースです。
このような状態でも治療をすれば改善するのですが、皮膚の色素沈着などの症状が残ってしまったり、改善するにしても非常に長い時間がかかることもあります。
市販のサポーターでなく医療用弾性ストッキングの活用を
ですが男性の静脈瘤患者さんは多忙な立ち仕事の方が多く、どうしても病気のことを後回しにしてしまう方が多くおられます。
静脈瘤の予防や進行を少しでも防ぐには弾性ストッキングの着用が推奨されます。
弾性ストッキングは静脈瘤の進行を食い止めるサポーターのようなものです。
静脈瘤の足の専門医を受診するのが一番ですが、どうしてもその余裕がない場合は弾性ストッキングを活用することが一手かと思われます。
弾性ストッキングについてはこちらの記事を参考にしてみてください。
男性の足のむくみ‐手術になる前に受診しましょう
男性でも足に潰瘍ができるほど悪化すれば受診してくださることが多いです。
しかしながら通常、重症化していると保存的治療・初期治療では対処できず、手術が必要になることが多いといえます。
当院では無料の静脈瘤検査を行っています
当院では無料の静脈瘤検査を行っているのですが、実はこの検査を始めた経緯というのは重症化しすぎてしまい、合併症や症状が完全には取れないケースを少しでも減らしたい、という気持ちからでした。
自分の血管の状態を把握したい方や、どの程度で手術が必要になるか知りたい方など多くの方に来院いただいています。
紹介状も不要で、病院への紹介状を書いてもらうのは言いにくい、という方も簡単に検査を受けていただけます。
静脈瘤は緊急性のある病気ではないものの、あまりにも長く放置をしてしまうと合併症を伴うことにもなりますので、そうなる前に受診をしていただきたいと考えています。
どなたでも無料検査は受けていただけるのですが、
- できれば病院に行くハードルを感じていて放置してきてしまった方
- 御自身ではインターネットなどで調べることが難しい方
- 御家族で明らかに静脈瘤の人がいるけれども、なかなか病院に行ってくれないと悩んでいる方
に受けていただきたいと思っています。
男性の足のむくみの原因は下肢静脈瘤かも?早めの受診を
下肢静脈瘤は女性に多く見られますが、男性も発症します。
男性の方でも、立ち仕事や静脈瘤の家族歴のある方で、最近むくむようになった方や、たくさん歩いた日に足がむくみ(浮腫)が出るようになった場合等、静脈瘤の可能性を考えた方がよいでしょう。
静脈瘤は緊急性のある病気ではないものの、あまりにも長く放置をしてしまうと合併症を伴うことにもなります。
特に色素沈着が起こってからだと完全に治るのが難しくなったり、改善まで長い時間がかかるため、そうなる前の受診がおすすめです。
本記事を最後まで読んでいただき誠にありがとうございました。
症状はあるものの、ついつい忙しくて放置してしまっている方はもちろん、周りの方にもし思い当たる症状の方がいらっしゃるようであれば記事をシェアしていただけますと幸いです。
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