「下肢静脈瘤の手術を受けたいけれど、仕事を何日休めばよいのだろう」「立ち仕事でも、すぐに戻れるのかな」と、仕事の予定が気になる方もいらっしゃると思います。
レーザーや高周波の治療後は、激しい運動を伴わない仕事であれば、基本的に手術後から行えます。 ただし、手術当日の通勤方法や麻酔、仕事内容、足の状態も踏まえて、どのように仕事へ戻るかを考えます。
この記事では、主にレーザーや高周波による日帰り手術について、仕事を休む予定や通勤、仕事中に気をつけたいことを説明します。
仕事の内容に合わせて、再開の予定を考えます
レーザーや高周波の治療は日帰りで受けられ、治療後は歩いて帰宅できます。海外の診療ガイドラインでも、血管内治療を外来で行うことや、早く歩き始めることが示されています。[1]
私の診療経験では、手術後もほとんどの方はあまり痛みを感じずに過ごされています。家事や仕事、普段の歩行など、激しい運動を伴わない日常生活は、基本的に手術後から行えます。
つっぱり感や違和感が気になる場合もあります。仕事へ戻る際は、足の状態と仕事内容を合わせて考えます。
デスクワーク・立ち仕事・力仕事では、確認する点が違います
仕事の名前だけでは、足にどのくらい負担がかかるかは分かりません。同じ立ち仕事でも、歩き回れる仕事と、その場から動きにくい仕事では過ごし方が異なります。診察では、実際にどのように働いているかを教えていただければと思います。
| 仕事の内容 | 仕事へ戻るときに確認しておきたいこと |
|---|---|
| デスクワーク | 激しい運動を伴わなければ、基本的に術後から可能です。座りっぱなしが続くときは、ときどき短く歩く時間をつくります。 |
| 立ち仕事 | 立ち仕事という理由だけで、一律に長く休む必要があるわけではありません。立ち続ける時間や、途中で歩いたり姿勢を変えたりできるかも伺います。 |
| 重い物を運ぶなど、体を強く動かす仕事 | どの程度の動作が必要かを具体的に伝えてください。治療した範囲や足の状態も踏まえ、再開時期や当面の仕事の進め方を個別に考えます。 |
圧迫のために弾性ストッキングなどを使う場合は、着用方法も確認しておきましょう。術後早期の痛みを軽くする効果が報告されていますが、着用する期間は治療内容に合わせてご案内します。[2]
手術当日は、通院も含めてゆとりのある予定に
治療当日は、来院から帰宅までの時間も含めて、少しゆとりを持って予定を組んでおくとよいと思います。
当院では、静脈麻酔を併用することがあります。手術当日は、ご自身で車や自転車を運転しないようお願いしていますので、来院・帰宅の方法もあらかじめ確認しておきましょう。普段、お仕事で運転される方も、治療日を決める際にお知らせください。
当院の手術時間と来院から帰宅までの目安は、こちらの記事で詳しく説明しています。

仕事のお休みは、普段の働き方に合わせて考えます
激しい運動を伴わない仕事であれば、基本的に手術後から行えます。お休みの予定についても、普段の働き方や通勤方法を伺いながら、一緒に考えていきます。
たとえば、座っている時間や立ち続ける時間、重い物を運ぶ動作があるかなどを教えていただければと思います。動かしにくい仕事の予定がある方も、診察の際にお知らせください。体を強く動かす仕事については、仕事内容と足の状態に合わせてご案内します。
治療後の診察の予定も一緒に確認しておくと、仕事の予定を立てやすくなります。
入浴や運動など、仕事以外の手術後の生活全般については、こちらの記事で解説しています。

休みの予定が決まっていなくても、まずはご相談ください
「仕事を休めるか分からないから、受診も先に延ばそう」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。まずは診察と検査を受け、治療が必要か、どのような治療が合うかを確認してから、仕事の予定と合わせて考えていただければと思います。
ご相談の際は、「立ち仕事です」だけでなく、普段の働き方や通勤方法も教えてください。足の状態を確認し、仕事と治療をどのように両立するかも含めてご案内します。
初診で行うことや予約方法は、こちらにまとめています。

参考文献・出典
[1]De Maeseneer MG, et al. Editor’s Choice – European Society for Vascular Surgery (ESVS) 2022 Clinical Practice Guidelines on the Management of Chronic Venous Disease of the Lower Limbs. Eur J Vasc Endovasc Surg. 2022;63(2):184–267. doi:10.1016/j.ejvs.2021.12.024. 原文全文
[2]Gloviczki P, et al. The 2023 Society for Vascular Surgery, American Venous Forum, and American Vein and Lymphatic Society clinical practice guidelines for the management of varicose veins of the lower extremities. Part II. J Vasc Surg Venous Lymphat Disord. 2024;12(1):101670. doi:10.1016/j.jvsv.2023.08.011. 原文全文


